最近街中でもサングラスをかけた子どもを見かけることがありますよね。パパ・ママ世代にはなかった光景なので「今の子はおしゃれだな」なんて驚く人も多いでしょう。しかし、実は子どもにサングラスをかけさせるのには深い理由があるのです。今回は子どもにサングラスをかけさせる意味や子どもがサングラスをかけたがらない時の言い聞かせ方についてまとめました。
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日差しが強くなってくると、子どもへの紫外線の影響を気にする保護者も少なくありません。ニュージーランドやオーストラリアなど、紫外線が強い地域では子どもがサングラスをかけるのは当たり前とされています。日本でも近年、子ども用のUV(紫外線)カットを目的としたアイウェアが出回っています。
子どもの目への紫外線の影響は視力障害や角膜炎(かくまくえん)などが知られていますが、長期間紫外線に目をさらし続けることで、将来、白内障や黄斑変性(おうはんへんせい)症といった眼科系の病気を引き起こすリスクも高まります。
そもそも、目自体にある程度の紫外線を防ぐ機能が備わっています。そのため、登校や通園、短時間の屋外活動、窓から差し込む日差し、程度の紫外線はそれほど影響がありません。しかし日中に長時間、太陽の下で活動する時にはサングラスや帽子のつばなどで日よけをするのがおすすめです。特に、夏場の海、屋外プール、キャンプ、山登りといったレジャーの際には、パパやママは熱中症だけでなく紫外線にも気を配ってあげたいものです。
紫外線の影響を受けやすい場所として目よりも知られているのがお肌。子どものつるつる、やわらかな肌を守ってあげたいと紫外線の強い時期に日焼け止めを愛用するママは少なくありません。強い紫外線を子どもの頃から浴び続けると、肌荒れや日焼けを起こすだけでなく、将来皮膚がんにかかるリスクが高まったり、免疫能力が下がったりすることはよく知られていますよね。
しかし、子どもに日焼け止めを塗るのが難しいのが目の周辺です。特に、肌が薄いお子さんや敏感なお子さんは目のまわりの皮膚が荒れやすく、本来、他の部位より紫外線を防止してあげたいのに日焼け止めを塗れないこともあるでしょう。涙や汗を流すことも大人より多いため、せっかく塗った日焼け止めが流れおちることもよくあるものです。
そういったときにも、他の部位より薄い目の周りの皮膚を守ってあげられるのが、サングラスです。お子さんに合うサングラスを見つけて上手く紫外線対策をしましょう。
大人でもサングラスをしたほうがよいと分かっていても習慣づけるのは難しいものです。特に遊びたい盛りの子どもたちにとってはなおハードルが高いです。「サングラスをしようね」と言っても子どもが嫌がる時や定着しない時におすすめな掛声、口実を男女別に見ていきましょう。
女の子は男の子に比べると聞きわけがよい子が多いので、「サングラスをつけて」と言われれば、さっとできる子も多いでしょう。しかし、未就学児や頑固なタイプだと苦労することもあります。そんな時は「お姉さんみたい」「モデルみたい」といった言葉が一番効きます。最近は、アイドルに憧れる女の子も多いので「アイドルは外に行く時サングラスをつけるのよ」と秘密事のように教えるのも効果があります。
就学後の女の子にはやはり美容ネタが一番です。紫外線カットをするときれいな目を保てる、お肌にもよいなど将来の美貌にもメリットがあることを伝えましょう。
外で走りまわりたい男の子や激しい遊びを好む男の子にサングラスを定番化させるのは至難の業です。女の子に比べて忘れっぽい子も多く、つけ忘れる→怒られる→サングラスを嫌いになる、のループをたどる子も少なくありません。男の子にも「ヒーローみたい」「かっこいい」といった外見的な褒め言葉は効果的ですが、それだけでサングラスを定着させられないのが普通です。
男の子にはサングラスの必要性を伝え、サングラスをつけて外出できた時は「よく覚えていたね」「お話ちゃんと聞いてるね」などと行動に自信をつけさせるのがおすすめです。家庭の考え方にもよりますが、定着するまではご褒美シールや小さなお菓子などを与えるのも効果があります。
また、基本的にほとんどの男の子が落し物や忘れ物の天才です。そのことで責められるとやる気を失う子もいるでしょう。もし、落としてしまってもずるずると責めないですむ値段のサングラスを与える、忘れないようループをつけるなど、保護者があらかじめ気を配っておくことも必要です。
パパ・ママ世代の子供のころに比べて紫外線量も増えています。子どもの現在だけでなく将来の健康と美容のためにサングラスはおすすめです。ほかの国では定番だったり、都市部では子どものサングラスが一般的になってきていたりもすることから、子どもにサングラスをかけさせるのは行き過ぎた行動ではないことが分かります。日本でも定着するとよいですね。
サングラスをかけたがらない子どもや定番化をあきらめてしまいそうな時は、子ども自身にサングラスを選ばせるのが第一歩。うまく言いきかせて大切な子どもの目を守りましょう。